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やまなし映画祭2011

 去る10/23に「ヤーチャイカ」で始まったやまなし映画祭2011。春の予定だったが震災で一旦中止になり仕切り直した。延べ3日だが1日だけ10月中に行いあとの2日は11月下旬の開催になった。今年もなかなか都合が合わずスタッフ参加できないまま当日観客としてのみの参加。




 結局、11/19土曜は朝起きられず、午後からはアイメッセ甲府で行われているうちのNPOのブースに入ったので「ゴジラ対キングコング完全版」(訂正:短縮版。それでも初公開ver.ではあったらしい)やその後のファンミーティングには行けず。そして11/20日曜も朝起きられず「甲州戦記サクライザー」の催事には出られず、午後の「サウダーヂ」と「きょうを守る」のみ観てきた。まぁそれだけで昼から夜まであったので、述べ6時間強婚礼用の椅子はかなりしんどかったが。
 映画はどちらも通常の営業上映だったらまずわざわざは行かないであろう作品だったので、こういう機会を貰えたのはよかったと思う.

サウダーヂ>
 甲府を舞台にした作品なのに甲府で上映されないのはおかしくないか?と「観たい者」が言うならともかく、製作側がそんな愚痴を言うのは甘え過ぎ。単に根回しができてないだけで、はっきり言って自分の不行き届きです。そも甲府には単館系の劇場はないし。テアトル石和に拾って貰えただけ幸運と思わねば。
 最初に2時間半と聞いていたので、始まった時に台詞は聞き取れないわカットは断片的で話は追えないわで、この構成で2時間を切れなかった時点で「負け(×)」だろうと思っていたが、気づいたら2時間半しっかり観せられて終わった。結局何を言いたかったのかわからないが決して「つまらな」くはなかった。甲州弁も割とまともで驚いたが、聞けば甲府出身の監督の友人達を動員したらしい。つまり殆ど素人がやっていたというのだ。これには驚いた。みんなとてもナチュラルに演じていたのだ。特に主演の人のラヴシーンでのおっぱいの揉みっぷりなんか堂に入っていた。
 その後「スティル一宮」のライヴがあった。劇中でも着ていたTAMIYAもどきの(☆の代わりに桃の花のマークで、マークの下にTAMIYAでなく"ICHIMIYA"の文字)Tシャツを着てきてくれていた。「だっちもねぇこんいっちょし」のスティル一宮リメーク版は殆ど原型を留めてないがさすが国中もんが作っただけあって甲州弁は少しマシ(笑)TAMIYAもどきTシャツ

きょうを守る>
 県立大の学生がこの春震災で被災した故郷を記録に留めるべくハンディカムを携えて撮ってきた作品。かつての同級生やその親へのインタヴューは普通の取材では得られない「ナマの声」が収められていた。しかし編集ソフトのせいか20年前のTVドラマのように垂直解像度が半分になったかなりしんどい画質(パン時にちらちらするだけでなく字幕の文字の横棒が消えているのにはさすがに閉口した)と、カメラ付属のマイクによる聞き辛い音声、そしてハンディカム特有の画面の「揺れ」ですっかり車酔い状態になり途中で気持ちが悪くなってしまった。
 それでも、貴重な記録である事に違いはない。東京から来たTVのプロから「折角だから今後10年、故郷の姿を追い続けて下さい。それはあなたにできる、そしてあなたにしかできない、あなたの使命です」とまで言われていた。それだけの事はあると思うが、これから就職活動をして就職もしようって彼女にそこまで求めるのは酷というもの。実際的には「地元の人がこのスピリットを引き継ぐ」事なんだが、現地の人は自分の事で手一杯なんだろうしなぁ。

※:県外からも上映オファーが結構あると聞く。喜ばしい事だ。しかも監督は「今後の再上映に向けて」レンダリングし直したり改善努力をする意思もあるらしい。レンダリング時の劣化なら画質は著しく改善する期待が持てる。乗り物酔いについては撮る時の問題だが、今後のノウハウにはつながっていく事だろう。

やまなし映画祭>
 「甲府市中心街の活性化のため」とか言っておきながら地元にまるで受け入れられず中心街の外れの岡島ローヤル会館をお金を払って借りての開催。岡島の入り口に映画祭の幟が立てられているだけで地元映画館はおろか商店街は一切これに乗じて何かしようという気分はない。先日の「甲府大好きまつり」は商店街を上げて盛り上がっていたというのに。
 これまで余程「上から目線」かつ「地元不在」で企画を展開してきたのだろう事が感じられた。この名前を堅持するのは立派だが、この名前で今後改めて地元に受け容れて貰うのは容易じゃない事を覚悟のうえでの事なのだろうか。
 以前、桜座で上映した時には「映画館でもない所で映画を上映するとはけしからん」とヤクザ顔負けな因縁までつけられたと聞く(噂なので裏は取ってない)。映画館がやらない作品を、映画館を使えないから他の場所でやっているのだ。映画館はむしろその映画を観たかった人達から文句を言われる側だと思うのだが…。いずれにせよ、もっとうまくやれんもんだろうか。ま、ウチも大概苦労してるけどサ。

※:関係者からチェックが入った。今年はシャトレーゼやバールスローで交流会を催したりしているし、岡島以外にも山梨中央銀行・山梨交通・サドヤ・ききょうや・印傳屋上原勇七がスポンサーについている、また市からも援助金が出ている(加えて「甲府商工会議所が事務局の時はスポンサーを取ること自体がNGでした」とも)との事。でも岡島以外は現地外業者なので、そう聞いても「地元から受け容れられている」という印象をちっとも持てないのは僕の考え過ぎだろうか。
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by sompi1 | 2011-11-21 00:57 | レヴュー | Trackback | Comments(0)