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黒子初体験


 劇団パラノイア・エイジ甲府公演のお手伝いをする事になった。公演は金土。たまたま土曜に結婚式がなく仕込みの木曜から3連日手伝いに行けると言ったら舞台で人手が足りないので黒子をやってくれと言われた。本番中は駐車場整理のつもりでいたからちょっとびっくり。黒子ったって本番前日に初めて合流する素人に難しい要求をするような危ない事はしない。僕の黒子としての作業はほんのひとつふたつで、あとは「舞台監督付き」となった。舞台監督について回って助手の真似事をする…筈だったが、真似事にすらならなかった。僕としては専任の「舞台監督」の本番中を初めて見る機会を得てとても有意義だったけど。…考えてみたら僕はこれを既に何度かやっていた。「アニメでポン!」という催事で。





 会場はここ、甲斐善光寺の金堂(本堂)。よく貸してくれたもんだ。こたびのパラノイア甲府遠征はアートフェスタ貢川のサテライトイヴェントとして企画された。アートフェスタ貢川は地域外で名前を更に広げられるし、上演する側(今回はパラノイア・エイジ)は貢川というエリアに縛られずアートフェスタ貢川の支援を受けて公演ができる。企画の飯野氏の見事な機転と言えよう。それにしても本堂にはそれこそシャレにならないような貴重な文化財がごろごろある。こんなものを僕ら素人が無造作に動かして大丈夫なのかとドキドキした。写真で参堂に並んでいるのはアートフェスタ貢川の名物「葦ランプ」。この葦ランプを企画したのが誰あろう飯野氏なのだ。アートフェスタ貢川がらみの催事にはこれが並ぶ事によりイメージ戦略もばっちり。これが点灯する夜の景色はなかなかのものなのだが残念ながら夜はとてもそんな暇はなかった。
 ご多分に漏れず、と言っていいのか、裏では生ならではの小さなアクシデントがいろいろと起きている。どうしてもそういう事は起きる。パラノイアはアクシデントを起こさぬためにかなり綿密な準備をしているので致命的な事故は起きない。そしてどうしても起こる小さなアクシデントは…笑い飛ばしてしまう。劇団としての度量を感じた。The show must go on.何があろうと舞台は進行する。小さなアクシデントに引っかかって時間を費やせば、その方が余程大きなアクシデントなのだ。少々稽古と違う事が起きても、ただちに誰かがカヴァーして、さも最初からそういう手筈だったかのように進んでしまう。初日、背景のパネルを動かす担当が役者を兼任していて、出番の後パネルを動かす間合いに間に合わない(待たずに動かし始めてしまった)という事態の際に、たまたま近くにいた僕がパネルを動かしたりした。パネルが動けば結果オーライ。こんな事が可能なのは僕のように外部用員のうえどちらかといえば素人を使ってでもそれなりの冗長性を持った配置にしてあるからではあるが、各部署で「現場の判断」が有効に機能しているのはやはりメイン構成員の意識の問題が大きいと思う。


 打上げにて、主宰の佐藤伸之氏と。残念ながら日曜は朝から仕事があるため乾杯までで退席させて戴いた。プチ「ビールかけ」も体験できた(笑)。今日の着衣は全部今夜家の洗濯機に入るものばかりですからお気になさりませぬよう…既に出来上がってて覚えてないかな(笑)。ところでこの佐藤氏、SDガンダムフォースでガンダムのモーションキャプチャーアクターもやってたりするらしい。しかも日舞はウチの母と同じ花柳流。ビミョーにテリトリがカスめているようなハズれているような(笑)。

 搬入の時にはひょいと持ち上がった物が撤収ではかなり重く感じた。筋肉痛こそきてないが筋肉が萎えて力が出なくなっている。明日目覚めたら筋肉痛で起きられないなんて事のないよう祈るばかり。とりあえず今夜も入浴剤入れた風呂に浸かろう。
 東京で観た芝居(甲斐版なので内容は半分ぐらい初見だったが)にスタッフとして参加するなんて、不思議な体験だった。カラダはしんどかったがとても楽しかった。来年また山梨に来てくれるらしい。またお声がかかるといいな。

未来に書かれた記事にトラックバック(笑)
Tracked from そんぴの近況 at 2012-12-28 23:59
タイトル : 東京幻堂
2005年の記事黒子初体験にトラックバック。  あれ以来毎年善光寺公演「今昔舞踊劇 怪」が続いている。主催はオフィス・パラノイアだったが、主宰の佐藤伸之氏が今昔舞踊劇公演をライフワークのひとつと位置づけて、これを行う専門の劇団を立ち上げる事にしたらしい。その名も「東京幻堂(とうきょうまぼろしどう)」。  以後の善光寺公演「怪」はこの名義で開催される事になる。メインメンバーは変わらないけどね。 ... more
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by sompi1 | 2005-10-23 02:58 | 自分 | Trackback(1) | Comments(0)