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YU-GEN 乱舞

 2007年8月23日(木)初日観劇。
 劇団はなまる大作戦旗揚げ公演って書いてあるけど前身があったのかな?いずれにせよ、我らが山岸恵美子女史が参加しているとあれば都合つけて観に行かねば。
 最初に、ちょっと失敗した報告をしておかねばならない。この芝居、本編だけで2時間半超あり、しかもこの日は特別に芝居の後にちょっとした演奏会まであったらしい。演奏会の事は知っていたが多分聴けないだろうと覚悟はしていた。ところがそれどころか本編も最後まで観られずに劇場を出なければならなかった。甲府に帰るバスは新宿発22時が最終。当然最終便を予約していたがそれでも無理な公演だったのだ。公演案内に「予定上演時間」の表示が欲しいと思った。途中「トイレ休憩」が入った時点で最後まで観られない可能性が高いと判断し、休憩中にスタッフに相談して出口近くに移動。21時半まで粘って劇場を飛び出し、駆け込んでギリギリ帰れた。最後まで観てないので「評価」はできないので、あくまで「感想」って事で。

 歴史に弱い僕でも聞いた事のある名前がいくつも出てくる。登場人物の服装はインドのサリーを思わせるようなエスニック風味で、時代考証に基づいて作っているのではない事を無言のうちに主張している。カタカナ言葉とかも平気で使うし。しかし「考証の手間を惜しんで楽をしました」みたいに見えてしまうのが惜しまれる。何故なんだろう。イっちゃうならイっちゃえばいいのに踏み外しきれないためらいを感じたせいかな。まだ旗揚げなれば、今後見切りを極めてますますギリギリまで踏み込めるようになっていってくれるに違いない。期待しよう。
 更に、凝った衣装が仇になった。登場人物が多いので陣営ごとにチームカラーを設定して誰が誰だか判らなくてもどの陣営の人か(ってより今どの陣営を見ているのか)判るように配慮されていたのだが戦闘モブシーンに他のシーンで役のついている人が雑兵として出てきて戦っていて、これのおかげで「あれ?この人今誰なんだ?」と首を傾げてしまう。まぁ「戦闘シーンで色がごちゃ混ぜに出てきたら雑兵」って舞台の向こうの約束事はあるのかも知れないがどの陣営とどの陣営が戦っているのか把握してないと肝心のキャラまで今雑兵として登場しているのか判らなくなる。また、雑兵として登場しているらしい事までは判ってもどちらの陣営の雑兵なのか、戦ってる相手を見て判断しなければならないので雑兵同士になるとさっぱり判らない。せめて帽子とか襟巻きとか、着脱の速やかな「目印」で別陣営の雑兵として登場している事を示す「合図」が欲しかった。
 内容はえらく豊富だった。「展開が早い」と言えば聞こえはいいが大河ストーリーの「あらすじ」を見せられているような気分だった。これだけの人数とこれだけの内容をよくぞここまでまとめたとは思ったが、それでも観客に余計な負荷を強いている印象はマイナス要因だった。

 心を通じ合っていた筈の者同士が、間に入った者達の思惑(必ずしも悪意ばかりではない)によって心の交流を断たれ、曲解が誤解を生み、誤解が憎しみを生み(イデオンか!)対立を余儀なくされていく。いろいろ差し引いてもなかなかに見応えのあるドラマだったと思う。最後まで観られなかったのは重ね重ね残念だ。結局どうなったのかは後でえみ子さんに教えて貰おう(苦笑)。

 さて、肝心(!)のえみ子さんだが、今回は言ってしまえば「道化」。本編中にも登場しているのだが「現場を見ていた証言者」のようなやや第三者的な立場で激しい展開の合間をナレーションでつないでいく。全体の雰囲気に結構大きく影響するかなり重要なボジションでありながらえらく軽妙なトークで、しかも本編中でもそのキャラクタを維持して舞台に在り続ける。演出の無茶な(苦笑)要求に応えての事なのか、彼女自身の挑戦なのか、どちらにせよ天晴れだったと思う。
 それにしても、今回は黒でくるとは。バラにするかかすみ草にするか迷いながらもいずれにせよ「今回は白い花」と思ったのはそういう事か。
by sompi1 | 2007-08-24 23:04 | レヴュー | Trackback | Comments(1)