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ラララ♪乱ポン

 Godsound+Studioend(愛称「ゴッさん」になったらしい)6/28(日)、長野市ネオンホールにて。

 4劇団が20分枠で短編を持ち寄る企画
 短編は劇団単位の単独で公演を打ち難い。こうした企画でもないと実現しない。以前東京で似たような短編持ち寄りの企画があったがあれは現地の劇団主催だったと思う。今回のこれは言うなれば企画先行型。主催者の話では目指したのは「portableな演目」とでも言うのか、immediatelyの方が近いかな。とにかく身軽に、路上でも縁日でも、その場で展開してただちに上演できる演目を望んだのだそうだ。その裏にはそういうニーズが既に実在するかららしい。そのせいか、制約は単に20分という枠のみならず各劇団のインターヴァルが10分しかない。前の劇団の片付け5分、次の劇団の用意5分、その間だけ幕が閉じている。割と普通にセットを用意してマクラーレンマジックよろしく5分で片付けて見せる劇団もあれば、舞台セットは一切ナシで、必要な物は全て役者が手持ちで登場する劇団もあった。我らがゴッさんは後者。

 江戸川乱歩の「虫」を元にしたという事だが「原作」というよりインスパイア物なのだろう。残念ながら僕は元本を読んでないからどのぐらい忠実でどのぐらいオリジナルなのか明確にはわからない。が、作中に登場する女優が演じている「サロメ」は単なる劇中劇にしては妙に本格的。それもその筈、彼らは以前「サロメ」を上演しているのだ。まさにそのクライマックスの一節を再現している。小道具等にも言える事だが、彼らはひとたび作り上げた物を反復使用する事で積み上げたり掘り下げたりしているように思う。面と向かっては「リサイクル劇団」なんて言っちゃうけどね(苦笑)。手作りした小道具に愛着を持って、使い捨てにせずちょっと細工を加えてまた使う。「勿体ない」より「愛着」エコって実はこういう精神にこそ根ざすべきなのかも知れない。
 相変わらず萩原氏の演出はテンション高い。しかも全篇フルスロットル。だから1時間以上の芝居は役者も客ももたないからやりたがらない。で20分ぐらいなら楽勝かと思いきや、その20分でフルエキゾーストする飛ばしっぷりだった。僕はあっさりこれに引き込まれ、ぐったりと心地よい倦怠感に浸った。多くの観客がそうだったと思う。それか「さっぱり解らない」と拒絶するか、大体このふたつに分かれて中間はないらしい。
 身体表現を究めようとする一方で、よりプリミティヴな人形による表現を実験する、という昨年秋のまつもと演劇祭でのコンセプトが受けての招待参加だったと聞く。当然今回も人形を使っていた。「人形を使う」と書いてあったからてっきり人形劇かと思っていたら度肝を抜かれたという観客もいた。
 松本でも長野でも、彼らの舞台は客席から笑いを取る。山梨ではこれがなかなか成らなかった。県民性なのだろうか。

 人形劇でもない、ミュージカルでもない、オペラでもない、朗読劇でもない、でもそれらの要素を併せ持つ不思議な舞台。まるで演劇による表現の可能性に挑戦しているような、それも命がけの死闘を目の当たりにしているかのような緊張と興奮。一言で言うなら「よくわからないが、なんかすごいぞ」…いやもしかしたら「さっぱりわからないが」かも…何だかキン肉マンのキャッチフレーズみたいだな(笑)。
 山梨には笹子追分人形という伝統芸能があるが、その魂が現代に生まれ変わったような印象も受けた。これを山梨で見られないのは残念だと思う。案外郡内でなら受けるのかな。

 会場は平素音楽系の催事をやっている所らしく、アルテックの"Voice of the Theater"なんてステッカーの貼ってあるデカいスピーカ(多分A5かA7だと思うけど、残念ながら見て判る程知らない)なんかあってちょっとワクワクした。今回はそのデカいスピーカは邪魔になるから脇へ避けられてEV鳴らしてたけど。
by sompi1 | 2009-06-29 05:26 | レヴュー | Trackback | Comments(0)

LUXOR

 SPIRAL MOON the 19th session。下北沢「劇」小劇場にて6/17初日観劇。20th「読後感」と交互公開。物語的にはセットで完成するらしいのだが山岸恵美子さんの追っかけなので彼女の出てる「LUXOR」のみ。さすがに甲府から遠征観劇なので「ついで」は利かない。

 精緻なパズルが組みあがっていく様を見るような、デジャヴュ感覚。いやデジャヴュではない。ついこの春に見たリブレの「ヘンシン」で感じた感覚だ。これはもう東京演劇界では確立されたひとつのスタイルなのだろうか。

 我らがえみ子さんは延べ時間的には舞台に姿を見せる時間は多くない。が、彼女は姿のない時もかなりの比率で物語に登場していたのだった。

あんまりネタバレはしないように…
by sompi1 | 2009-06-18 01:59 | レヴュー | Trackback | Comments(0)